日本にいながら目指すグローバル展開の壁
プロフィール写真を見ていただくとわかりますが、僕は日本人ではありません。オーストリアという、ヨーロッパの中心にある小さなアルプスと音楽の国から来ています。
そろそろ10年となる社会人歴で日本に来る前にイギリスのロンドンとドイツのフランクフルトで仕事したことがあって、ローカライズテクニシャンとして日本のものをヨーロッパのマーケットに合わせて翻訳したり、マーケティングストラテジーを考えて、コンテンツのリデザインまでやってました。
その後日本に来た時はいったん全く違う仕事をするようになって、ゲームデザインやコミュニティマネージメントなど本来僕の専門ではないチャレンジをしてきましたが、最近はまたグローバル化に近い仕事に戻ることになりました。
今までのグローバル系の仕事は自分が海外にいて、海外のマーケットがターゲットとなる仕事をしていましたが、今度は色々と複雑で、海外でのビジネスも日本でのビジネスも同じほど重要になっていて、両軸を同時進行で進めていくことが多いです。
そこで最近、いくつかの問題(課題?)を感じるようになりました。
一番わかりやすいものは時差とかそういうどうしようもない部分ですが、それよりは日本にいるとどんなにネットサーフィンしても、アメリカやヨーロッパで今起きてること、これから起きそうとしていること、日々のトレンドやカスタマーのニーズ、そういう風を感じれないのが、本当に難しい問題です。
ドイツやロンドンで仕事した時は日本の商品がベースとなってましたし、日本とのコミュニケーションもいっぱい発生しましたので時差などの一般的な問題は同じでしたが、最終のターゲットが完全に現地だったので、日本のパートナーも現地時間に合わせて対応してくれたし、日本側からの理解もサポートもありました。そして僕らの現地のノウハウを活かして、現地のニーズを肌で感じて、現地のカスタマーに対してプロダクトを作ることができました。
今やっている仕事も、7割〜8割のビジネスは結局現地の日本になると思いますが、それでも立場が違って海外とコミュニケーションをする時に海外の時間に合わせて、海外のカスタムに合わせて物事を進めなければならないことが多い。それで自分も海外にいるのであれば日本のフルサポートを持ったままで海外の時間で動いて、海外の風を感じて物事を進められるのですが、日本にいるままだとどうしても大きな壁とぶつかることがあっちこっちあります。
海外と日本の両軸で同時にうまく動ける上手い方法をまだ見つけてないだけかもしれませんが、過去のローカライズのことを考えると、かなりの難問だと思います。
グローバル化に興味のある人はぜひ、この間読んだ本がおすすめです。意外と面白かったです。